東京都足立区・六月(ろくがつ)。
珍しい地名のこの町は、東武伊勢崎線「竹ノ塚」駅の徒歩圏内にあり、目新しい戸建・マンションが古くからの団地・長屋と違和感なく混在するという、なんともセンセーショナルな町。
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(竹ノ塚東口より撮影。突如あらわれた団地の洗礼に唖然。)

今回はそんな竹ノ塚・六月エリアで60年以上も営業を続けるたこ焼き・お好み焼きも食べれる駄菓子屋「ひばり」を御紹介します。
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 (たこ焼き・お好み焼きが目印。奥に入ると駄菓子スペース。)

足立区と言えば、KING OF 下町。
カオス感もハンパないが故、少し裏道に入ればまだまだ駄菓子屋が残っていて、他のエリアよりは容易に見つける事が出来ると思っていました。

しかし現実はその真逆で、行けども聞けども駄菓子屋を見つけられずにいました。
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(香ばしい匂いを放つ竹ノ塚の商店街in横道。駄菓子屋は皆無。)

炎天下の中での駄菓子屋探索で身も心もやられかけ、「まだまだ探す気ですか?それより僕と踊りませんか?」と誰しもが心の中で飼っていると言われる陽水井上氏が語りかけてきて、そろそろ夢の中へ行ってみたいと思いはじめた時、奇跡的に「ひばり」に出会った。そういう按配です。
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 (激ウマなたこ焼き・お好み焼き。学校帰りの中学生も多いとか。)

この辺も、ちょうど20年位前までは何件も駄菓子屋があり、当時の子供達は駄菓子屋のハシゴも出来たとの事です。
羨ましい限りですが、それは今や昔の物語。
足立区内をはじめ、東京のいわゆる下町と呼ばれるエリア全体で、駄菓子屋の数も減りつづけ、見つけるのも困難になってしまった事は周知の事実です・・・
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 (駄菓子スペースとおばちゃんの持ち場(焼き場)がちょうど半々)
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 (アイスにブタメンなど、一度は行きたい品揃え!)

関西地方(大阪)発祥と言われる「たこせん」。
「ひばり」はたこせんを駄菓子屋として関東で初めて売り出した店と言われています。

その歴史と伝統に、足立区のみならず東京全体に多くのファン(リピーター)がいるそうですが、おばちゃんが何より大事にしているのは、代々来てくれる( 中には祖父⇒子⇒孫の3世代で通ってくれる人もいるのだとか)常連さん達。
そうした関係は、地縁が薄くなりまくってしまった東京下町(新興住宅地など皆無でしょ?)においても特筆に値します!
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 (多くのメディアや芸能人も訪れし店内。おいしそうだね!)
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(強烈に哀愁を漂わすベンチ。何人が座ってきたのだろうか?)

たこせん・たこ焼き・焼そばetc・・・・・
その味や趣からも多くのメディアや芸能人が訪れた「ひばり」。

しかし何といっても「ひばり」になくてなならないのが、それらを手際よく・美味しく・芸術的に仕立てるおばちゃん!その存在こそ、人気のスパイスと言っても過言ではないでしょう!

「みんな可愛いし、特に昔から知ってる子なんてね。でも悪い事したら怒るし、駄菓子屋のおばちゃんってそういう存在じゃなきゃだめなんじゃないかな~??」と筆者の頼んだたこ焼きをパッケージに詰めながらそう話してくれたおばちゃん。

たこ焼きを焼きながら、地域の子供達の世話も陰ながら焼いてくれていた「ひばり」のおばちゃん。
その姿に感服すると共に、駄菓子屋の持つ重要な役割が何なのか?少しずつ分かってきました!


ひばりアクセス
東武伊勢崎線「竹ノ塚」駅徒歩10分
東京都足立区六月1-36
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