2020年。
おばちゃんの永眠の報、聞かせて頂きました。
長きにわたり、数世代に及ぶ小菅の子供達に愛され続けた名店。

筆者も何回もお伺いさせて頂き、数回メディア出演の際お世話になりました。

おばちゃんのご冥福をお祈りいたします。

本当にありがとうございました。そしてお疲れさまでした。

以下・過去記事(2011年)です。



東京都葛飾区・小菅。
綾瀬川と荒川とが複雑に入り組んだ結果、小菅駅が足立区に、小菅拘置所・小菅ジャンクションが葛飾区に属するという摩訶不思議アドベンチャーな町。


なもんで、小菅駅を利用する住人には葛飾・足立両区民が混在し、下町ナショナリズムが勃興するという大方の人には誠にどうでもいい問題が生じている訳です。
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 (独特の異彩を放つ小菅拘置所。葛飾区所属。)

今回は、そんな下町のノルマンディーこと小菅において、住人のオアシスともいえる駄菓子屋「高橋商店」を御紹介します。

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 (素敵な佇まい。素敵なおばちゃん。最高の駄菓子屋だよね~)
今年で創業64年。映画「20世紀少年」のジジババの店としても撮影されたという由緒正しき昭和の生き証人。

戦後の混乱期から永きに渡り、多くの小菅の子供達がおばちゃんの店で駄菓子と社会のルールを学んでいったことは容易に想像できます。
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 (高橋商店の横手。何とも言えない趣がそこにある。)

訪れたこの日は35℃を超える猛暑日。
おばちゃんは、汗だくで訪れた三十路オーバーの醜い僕に、水に浸したタオルを貸してくれました。
冷えたタオルと冷たいアイスを頬張りながらしたおばちゃんとの会話は至福の一時で、汗も完全にひき、まさに都会のオアシスでした。


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(駄菓子のみならず玩具も多く取りそろえる。一見の価値あり。)

「高橋商店」は、小菅というラビリンス地帯の特性とおばちゃんの優しい人柄とが相絡まり、足立の子供・葛飾の子供両方が越境ツバメさながらに集まってきます。
自分の通う学校のそばにも駄菓子屋が無い子供が増える中、この事は特筆に値します。

筆者は子供の頃、駄菓子屋で多くのことを学んできました。それは皆さんも同じだと思います。
思うにお年寄りを大事にしようという気持ちも、良く行った駄菓子屋のおばちゃんとお年寄りをリンクさせた結果、自然に芽生えていった感情だったと今になってよく分かります。


駄菓子屋の絶対数の減少は、近所に駄菓子屋の無い・駄菓子屋自体を知らない子供の増加と完全に比例します。

戦争を知らない子供達の子供達(我々世代)の子供達(今の子供世代)は戦争はおろか、戦争経験者の優しさや苦悩すらも知らず、自分のおじいちゃん・おばあちゃんしかお年寄りを知らないなんてやばい状況になってきています。

そんな中、店内には地元の子供達より送られた、「感謝状」が飾られています。
これは文字通り、地元の子供達がいつも温かく見守ってくれ・やめないでいてくれる「高橋商店」のおばちゃんへの感謝の気持ちを綴ったものです。

おばちゃんは、「宝物は子供達がくれた感謝状」と言っていました・・・

こうした子供達との関係、本当に素晴らしく、かけがえの無いものですね。

おばちゃん、いつまでもお元気で子供達を見守っていてくださいね。

高橋商店アクセス
東武スカイツリーライン「小菅駅」より徒歩5分
東京都葛飾区小菅1-24

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