店内に優しく流れるJAZZの調べ‥
万国旗がはためくシャレオツな店内‥

地元の子供達からは代々【キャンショ】と呼ばれ愛され続ける素敵なお店【キャンデーショップ

『本当はさ。『キャンデーショップ・エクレア』って名前にしようとしてたのね。入り口のテントの所に『エクレア』って入れようとしてた時、常連の子供達がうちの事『キャンショ』ってあだ名で呼んでることが発覚してさ(笑)』

そう笑顔で店名の由来を話してくれたおじちゃん。

本当にありがとうございました

(以下・過去記事2021年です)


埼玉県草加市。

もはや東京銘菓と言っても過言ではない、旧日光街道『草加宿』名物『草加せんべい🍘』の美味たることよ‥

都心へのアクセスの良さ(東武スカイツリーライン⇒半蔵門線・日比谷線乗り入れ)と、恵まれた自然・子育てに優しい住環境が若年夫婦のハートをガッチリ受け止め、人気エリアへ躍進。

人口埼玉県下6位の25万、さらなる人口増を視野に入れ、かつての東洋一のマンモス団地だった松原団地もリニューアルを開始しておりますよ!

古池に蛙(かわず)飛び込むのも納得の千本松原など、風光明媚な松尾芭蕉翁所縁のスポットは必見!
綾瀬川・毛無川を挟んで東京に隣接する、歴史と文化・自然に彩られた街。
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(松尾芭蕉プレゼンツ『奥の細道』縁の千本松原は県下屈指の映えスポット)

浅草と池袋が起点。

神奈川県以外の関東1都5県に跨がり、特に北関東方面はグンバツの路線網を誇る東武鉄道の1路線。

浅草と両毛地方とを結び、草加市内のほぼ中心を南北に貫く様に走る東武スカイツリーラインの『谷塚』駅近くの駄菓子屋。

平成元年(1989年)創業の『キャンデーショップ』をご紹介します。
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(10円ゲームとガチャガチャ。そしてテントと自販機の色が映える、素敵な外見)
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(『ジャンケンマンフィーバー』『ぴょんぴょんジャンプ』。筆者も昔やり込んだ記憶あり)

『パラパラダイビング』・『ジャンケンマンフィーバー』などの10円ゲームとガチャガチャが、公園のすぐ目の前というナイスなロケーションも相重なり、凛々しい位に映えています。

この佇まいに、入店する前からすでにしびれておりましたが、『キャンデーショップ』の真骨頂はまだまだこれから!!

英語では(駄)菓子屋=『CANDY-SHOP』と言いますが、店内に入って駄菓子を撰んでいる際に筆者は一瞬、その名のごとく海外にいる様な感覚に陥ってしまいましたよ‥

ではでは。
早速中に入ってみましょう。
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(駄菓子・おもちゃの幟と英国連邦のUnion Jack🇬🇧)そして星条旗🇺🇸までもが‥)
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(ベルリンの壁が壊されて、もう30年以上経つのか‥って、ドイツ国旗🇩🇪までも‥

まず。
とても天井が高く開放的!!

筆者の写真が下手くそ過ぎて、あまりそのサンタ・モニカ的な開放的構造が伝わらないのが残念‥

そして…

🇬🇧
かつて七つの海を制した大英帝国(現イギリス)の誇りユニオン・ジャック

🇺🇸
自由の国アメリカ。広大なオクラホマに帰りたいわ‥

🇩🇪
東西冷戦終結の象徴にしてEUの牽引役ドイツ

🇯🇵
日の丸の変わり、我らが錦の御旗は『駄菓子・おもちゃ』の幟でございます。


ここって日本だよね??

と我を失いかけたのも、たなびく各国国旗と店内に流れる心地よいJAZZの調べのせいかもしれません(笑)

そう。
『キャンデーショップ』では、BGMに穏やかな音量のジャズが流れているのです。

か・・かっこいいー!!
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(この駄菓子BOXにも隠されたストーリーがあるのです。後述。)

「若い頃、ジャズバンドを組んでました(笑)。最近はご無沙汰になっちゃってるけど、コロナ以前は月2回はジャズのライブ行ってましたよ。」
ダンディで格好よく、とても優しいおじちゃんは、根っからのジャズマン。

「開店前なんか、たまにこれ(バチの様なもの)でエアドラムやってたり(笑)。駄菓子屋と並行して楽しみながらやってますよ」。

まるで『ブルーノート東京』でJAZZ演奏を楽しむがごとく、Mada In JAPANの駄菓子を売られるお姿はお見事の一言に尽きます。


※筆者の大好きなJAZZ映画。
『MO Better Blues』をリンクしておきます。
監督スパイク・リー。
主演デンゼル・ワシントン。
助演ウィズリー・スナイプス。
BGMにどうぞ。
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(おもちゃ類・駄玩具類もニューヨークのジャズシンガーが如く充実してますぞ!)

かつてはやや高級な輸入菓子・チョコなどを個人で仕入れ、百貨店などに卸す仕事をされていたおじちゃん。

店頭に輸入菓子を置いていた所、近所の子供達が見に来たり欲しがったり、楽しそうに眺めていたので「それじゃあ、子供達の買える単価の安い菓子を置こうか!」となり、駄菓子も置き始め、今に至るそうです。

海外の文化にも造詣が深いおじちゃんは、前述の『CANDY-SHOP=キャンデーショップ』を店の冠言葉に!と採用。

「本当はさ。『キャンデーショップ・エクレア』って名前にしようとしてたのね。入り口のテントの所に『エクレア』って入れようとしてた時、常連の子供達がうちの事『キャンショ』ってあだ名で呼んでることが発覚してさ(笑)」

結局、冠をそのまま店名にし「キャンデーショップ」でいこう!となりました。

以来、30有余年。

『キャンショ』の愛称は、代々の谷塚っ子達に世代を超えて伝わっていき、町内会や祭りなど各世代の谷塚っ子達が集う場でも、もちろん同級生同士の酒の席でも話題に上るほど、思い出深き駄菓子屋になっていったのです。
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(駄菓子の収納BOXがお見事すぎて、心の中では絶賛スタンディングオーベーション)
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(この素敵なBOXにも、おじちゃんの優しさが詰まっているのでした・・・)

公園前と言うロケーションは、遊び疲れた子供達(+親御さん)の休憩スポットとしての機能も果たします。

次々訪れるお客さん達が手慣れた感じでポイポイ駄菓子を取っていきますが、ここ注目ポイント!

キレイでナイスなポップだけに目を取られがちですが、駄菓子達が収納されるプラスチックケース!

おじちゃん曰く。
「よく気付いたね~。さすが。これはね、プラスチック加工の仕事をしている友人が得意先の急な寸法変更(誤発注)で使い道が無くなってたやつなのよ。」

それをおじちゃんが店に合うように再加工し、今の今まで『キャンショ』で駄菓子を誇らしげに収納する友情のケースとして第二の人生・・・もとい、第二の用途で頑張っているのでした。

な・泣きそうやで・・・
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(和洋折衷のナイスな造り。ニューオリンズで生まれ各地で進化したJAZZの調べ響く店よ・・)

「うちは正月も店あけてるのよ。この辺で育った子達が里帰りしてくるでしょ。あけてると、毎年必ず誰かしらが新しい家族(子供)連れてきてくれてさ。うれしいなんてもんじゃないね。いくらみんながオジサン・オバサンになっても面影って変わらないし、わかるんだよな~」

平日は14:00~日が暮れるまで。
土日は昼頃~日が暮れるまで。
用事がない限り店をあけているおじちゃん。 
みんなに愛されているのかが分かりますね。

「最初は輸入菓子扱ってたのにね(笑)。」

そう笑うおじちゃんの顔には、谷塚の子供達と30年以上にわたり付き合ってきた誇りと喜びの様なものを感じました。

優しく流れるJAZZの調べと、優しく流れる『キャンショ』の温もり。

皆さんも心のビートを刻みに、訪れてみてはいかがでしょうか。

『キャンデーショップ』アクセス 

埼玉県草加市谷塚町825-4
営業時間・月~金PM14:00~18:00
     土日 AM11:30~18:00
※コロナ禍において営業時間は異なる場合はございます