東京都中央区・湊(みなと)。
江戸期には隅田川の文字通り湊(港)としての役割を果たしていた由緒正しき町。

今回はその湊で川の流れの如く、移りゆく時代と東京そのものを見つめてきたであろう駄菓子屋「よしだ屋」を御紹介します。

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    (正面より。あの日が蘇る事間違いなし。)

現在の中央区は日本橋を初めオフィス街のイメージが強く、夜間人口の少なさからも下町とは無縁と思われがちです。

しかし実際は江戸期から続く町名・町会や住人達も多く、彼らは団結しオフィス街の中でも堂々と家名・古い家々・町人文化を気高い江戸っ子精神で守り抜いてきた立派な下町なのです。


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     (東京砂漠と化した中央区にもオアシスは残る。古き町並み。)

筆者は以前この界隈で働いておりましたが、故・坂本九氏も感無量な事間違いなし、上ばかり見て歩いていたように思えます。
落ち込めば下ばかり見てで・・・
周りを見ればこんなに素敵な駄菓子屋があったのです。

余裕をなくし、立ち止まって周りを見ようともせず、何か大切な事を置き忘れていく・・・
多くのリーマンも似たようなものでしょうが、この閉塞感ってなんなんでしょうね?


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          (よしだ屋入口はビルIF側面にある。)

オフィス街に残る下町である一方、この界隈には高層マンションも多数存在します。

しかし、御多分に漏れず子供の絶対数は23区内で千代田区に次ぐワースト2であり、今後の事を考えると口先だけの対応では江戸町人文化の継承は困難であると感じられます。

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  (豊富な駄菓子・駄玩具。無いものは無い!思えるほどの品揃え。)

近年、駄菓子に冠する常套句は「懐かしい~」とか「昭和の」が定番となっています。

しかし、駄菓子は復刻でも思い出ぽろぽろの代物でもなく、山本マサか駄菓子かっていう位、昭和の時代より現役バリバリなのです。
ただただ、便利なもの・こと以外は「懐かしい」との言葉で封印してしまう、ある意味「現代病」なのかも知れません。


是非、中央区で働く皆さんには、閉塞感打破や心の健康の為にもよしだ屋で足を止めてみては如何でしょうか?
そして、現役バリバリの下町と駄菓子をご賞味いただければ幸いでございます。


よしだ屋アクセス
東京メトロ・JR「八丁堀」駅徒歩3分
東京都中央区湊1-7

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