愛知県岩倉市。

木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)の豊かな恵みプレゼンツ、愛知県・岐阜県・三重県に連なる肥沃な濃尾平野のほぼ中央に位置。

市の南北を悠々流れ、【さくら名所100選】にも選出される美しき五条川
400年の伝統を誇る鯉のぼりのノリ落とし作業である【のんぼり洗い】や、勇壮な姿の山車がお目見えする【岩倉桜まつり】は必見なり。

岩倉・石仏・大山寺。
感謝してます、スピーディな名鉄(名古屋鉄道)さん!

愛知県内で最も小さいコンパクトシティ(面積=10.47 km²)ながら、名古屋駅まで最短10分ちょいの好アクセスで、子育て世代を中心に人気エリアへと躍進。

程よい自然と、ゆで卵生産量日本一(三州エッグ㈱など豊かな文化に彩られた人口約4万8千人の【いわくらしやすい】町。
DSC_1941
(五条川沿いは遊歩道が続く。春は桜・秋は彼岸花咲き誇るビューティフルスポット)
DSC_1944
(名鉄犬山線【岩倉駅】は市の中心部。店舗やマンションが建ち並ぶ)

今回はその岩倉市の、春は桜・秋は彼岸花が美しい散策スポット(映えスポット)としても有名な五条川沿いで、昭和40年(1965年)創業。

問屋機能と駄菓子屋機能を併せ持つ素敵なお店『マルヒデ商店』ご紹介します。
DSC_1932
(なんとP・駐車場完備。【マルヒデ】の文字に心躍る外観。)
DSC_1934
(駄菓子・駄玩具・花火の他にPCサポートまでお願いできるとは‥)

本業での出張終わり、お隣・一宮市にあるお得意先の社長に車で最寄りの駅【岩倉駅】まで送って頂く途上。

帰りの新幹線タイムに少し余裕があった為に急遽「駄菓子屋さんまで行ってもらってもいいですか〜?」と言うと「はいよ〜」と快くよく二つ返事をくださり、近くまで連れて行ってもらった次第です。

五条川沿いをてくてく歩いていると、停車中の自転車にまたがり、楽しそうに話している数人の高校生が遠目から見えてきました。

「お!あそこだな?」と、高鳴るテンション。

到着!

店の前、かなり広いスペースが自転車置場として確保されており、大きな裏の駐車場へと誘う【P】文字のペイントも映えます。

🚙で遠方から来られる方もバッチグー!

では、早速店内に入ってみましょう。
DSC_1918
(なんとまあ。奥行きの広さに感嘆の声。花火、駄菓子や駄玩具の箱売りエリア。)
DSC_1920
(手前側、コの字型スタイルの小売駄菓子エリア。色とりどりで気持ちノリノリ)

「す・・すげー。広いなー」

思わず声が出てしまうほどでした。

間口も広ければ、奥行きもとても広い。
しかもその中は、駄菓子・駄玩具がギッシリ!

これは、岩倉周辺の子供達に大人気なのも頷けます。

入店してすぐの右手側に広がる駄玩具エリアと駄菓子エリア。
大体みんな、まずここで足を止めますね、ハイ(笑)

そのエリアから正面を向くと‥

よく話し、よく笑う、笑顔が素敵な2代目、名物女将のおばちゃん(母)。

パソコンの修理はお手の物。
子供達だけではなくパパ世代の心をくすぐる店内オブジェ(プラモ)の設営担当で遊びの達人とも言える3代目(息子さん)の、金子さん親子がにっこり。

そこがお会計スポットです。

子供達に大人気の二人。
買い物が終わった子と談笑している姿が実に微笑ましい。
DSC_1923
(玩具系の充実さは流石の一言。おもちゃから駄玩具までをラインナップ)

「東京から来てくださったの〜??お会いできて嬉しいですよ。ゆっくりしていけるかしら?どうぞどうぞ」

おばちゃんに、駄菓子および駄菓子屋文化の研究をしている東京モンです‥と自己紹介すると、驚きと歓迎の意を示してくれました。

途切れる事なく、店に遊びに来る子供達。

その子供達が、異口同音的に「絶対今日は勝ってやる〜」と言って、レジ前のくじ引きを引いていました。

一人の女のコは、
「ええ〜。これ1袋もらえるの〜???ヤッタ〜。」と大喜び。

さすが、織田家ゆかりの尾張国・岩倉。

くじ引き一つとっても真剣勝負の心意気を忘れないとは‥

と、変な感心してないで、このくじ引きの凄さを説明してくださいな。
DSC_1926
(マルヒデ名物・『30円おかしくじ』。ハズレなし。回数制限あり。)
DSC_1939
(もちろん筆者も挑戦。102番が出るも、30円同等の駄菓子プレゼントなり)

これも問屋兼の為せる業とも言いましょうか。

マルヒデ名物【30円おかしくじ

1回=30円でくじを引き、
1〜45=アタリ
46以上=ハズレ

アタリは、【うまい棒】1袋(30本入)や、ブルボンさんのプチシリーズなど、30円どころか100円出しても買えないレベル。

っていうか、ハズレって言ったって、名古屋名物【紋次郎いか】を始め、ほぼ30円で等価交換レベルの超難易度甘々、むしろサービスくじとも言えるじゃないですか‥

「子供達に楽しんでもらうための意味が大きいので、利益度外視ですね(笑)。

でもね、むきになって当たりが出るまでやり続ける子や、一気に『〇〇回やるよ、おじちゃん』とお札握りしめて来る子もいますのでね〜(笑)」と息子さん。

回数は1日1人=10回(MAX)区切っているそうです。

そりゃそうだ(笑)
DSC_1937
(店の奥を探検してみよう。奥のエリアには花火もあるでよ)
DSC_1927
(幼少時、箱で積まれた駄菓子を置いてる問屋さんが羨ましかった‥)

「今日はお姉ちゃんと一緒じゃないの??」


「これから塾だよ‥はぁ‥気が重い(笑)


マルヒデ商店』にいて感じたこと、それはおばちゃん+息子さん⇔子供達の心の距離がとても近いという事です。


学校でのこと、サッカー・塾など習い事のこと、いつも一緒に来る兄弟のこと、駄菓子についての素朴な質問などなど。

コロナ禍であるがため、ソーシャルなディスタンスを保ちながらも、皆が楽しそうに話しているのが印象的でした。

「酒屋さんや介護施設で駄菓子を置いてくれたりしてるけど、駄菓子屋自体は減ってるでしょ。問屋を兼ねてるから分かりますが、岩倉周辺でも減ってるからね‥

子供達にとっては最初の社会体験がうちみたいな駄菓子屋だから。多少のこと目をつぶりながら(笑)、皆で楽しんでやってこうと思ってます。」

とは、おばちゃんの御言葉。

駄菓子屋の鑑やで〜。

学校や家以外に、子供達が本音を、特に悩みやちょっとした愚痴を吐き出せる場所があることの大切さ。

改めて感じました。
DSC_1936
(店内には小ネタやオブジェがいっぱい。探してみるのも一興なり。)
DSC_1938
(【マルヒデのきまり】は必見。禁止事項もわかりやすい。)

駄菓子屋の温もりに溢れた『マルヒデ商店』ですが、店内はちょっとした遊び心に溢れ、訓示もあるので見逃すべからず。

プラモも飾ってあれば、ペコちゃんが駄菓子の間からペロっと顔を出してたりと、飽きさせない工夫がズラリ。

名古屋生まれの【なめ猫】シールも味をそそります(笑)

また、医療従事者への感謝や【マルヒデのきまり】も貼っているので、十分にRespectを持って読むべし。

禁止事項は
  • クレクレ
  • 万引き
  • 汚い言葉
  • ズル
の4項目。
わかりやすい!
DSC_1935
(人呼んで【シールタワー】。名古屋生まれの『なめ猫』もあるでよ〜。)

「駄菓子屋ですからね〜。子供達が楽しんで行ってくれれば、それが何より。

車で近くに来たからってぷらっと顔出してくれる子もいるし、自分達の子供を連れて来てくれる子もいます。
みんなから元気を分けてもらって(笑)、なんとかやってます」と、計算時の相棒【そろばん】を弾きながら、おばちゃん今日一の笑顔!

支払いは電子決済【PayPay】なども導入されており、新旧が見事にコラボレーションされている『マルヒデ商店』。

変わりゆく時代に、金子親子の変わらない温もりと笑顔が待っていてくれる事。
これこそ『マルヒデ商店』の最高の魅力なのだと思いました。

「東京まで気をつけてね。そして、また遊びに来てくださいね(笑)」

その優しき笑顔を背にし、夕暮れ染まる美しき五条川の畔を一歩、そしてまた一歩と、ゆっくり駅へと向かいました。

名古屋より、少し北の地。
岩倉の町に素敵な駄菓子屋『マルヒデ商店』があります。

みなさんも、遊びに行かれてはいかがでしょうか。
DSC_1932

マルヒデ商店』アクセス

愛知県岩倉市神野町川添23-1
日曜定休
営業時間 9:00〜18:00
公式HP⇒【マルヒデ商店 HP