茨城県水戸市。

市名の由来は、那須(栃木県)の深山が水源である『那珂川』の、舟運河港(運の口)として栄えた事に起因。

小粒で粘りが強く、全国的に根強い人気を誇る『水戸納豆』。
アメリカ🇺🇸・New York Cityの『セントラルパーク(Central Park)』に次ぐ世界第2位の広さを誇る都市型公園『偕楽園公園』を構成し、梅の名所として有名な日本三名園『偕楽園』・日本最大の藩校『弘道館』・水戸城の堀として整備された『千波湖』の、自然と文化が融合された四季のハーモニーが織り成す美しさと言ったら・・・
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(紀伊(和歌山)・尾張(名古屋)と並んで徳川御三家の水戸。東照宮の見事さよ)

他にもオセロ発祥の地である!とか、ルーズソックス発祥の地とも云われ、全国区の知名度がある名品・名所に恵まれた茨城県央部に位置する・・・

皆の者。鎮まれ!鎮まれ~!この紋所が目に入らぬか~!!」

おっと‥
そうです。徳川御三家(紀伊・水戸・尾張)の一翼、勧善懲悪界のカリスマにして水戸で最も有名な御方、黄門様こと徳川(水戸)光圀公を紹介してませんでしたね。

人口約28万人を擁する市域より、近代日本画の大家・横山大観、元大関・武双山(現・藤島親方)、水戸生まれ鉾田育ちの茨城QUEEN磯山さやかさん、ファイト〜!いっぱーつ!な名優・渡辺裕之さんなど、数多の才能を生みだした茨城県の県庁所在地にして水の都。
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(この気品に溢れる廟の美しさ。水戸東照宮は市内中心街に鎮座!)

東京・上野駅を起点に、千葉・茨城・福島を駆け抜け、杜の都仙台へと至るJR常磐線。

今回は水戸駅(観光シーズンは偕楽園駅も)・赤塚駅・内原駅と市内に3駅を擁する、その常磐線沿線で、『イオンモール水戸内原』開業に伴い開発が進む内原エリアで、1980年(昭和55年)創業。

元々は酒・食料品をメインにやられていましたが、徐々に駄菓子のラインナップを増やしていった素敵なお店『中央ストアー』を紹介します。
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(一見すると総合食料品店にしか見えませんが‥店内は駄菓子がズラリ。)
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(正面のみならず側面にもペイントされた『中央ストア』の文字が映えまする)

扉を開けて入店すると、日本特有の『土間』空間のいい香りがしてきます。

夏涼しく・冬暖かく‥
そんな日本固有の気候が生み出した、外と中との曖昧な境界線でもある『土間』の香りがとても好きな筆者。

「お〜!いいね〜」

好きな香りに包まれ、多くの駄菓子を目の前にした時、筆者の口からはそんな言葉が漏れておりました。

もちろん、独り言でしたが(笑)

そんな来客者を、「いらっしゃい。ちょっと待ってて、電気つけるから!」とおばちゃんが出迎えてくれました。
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(ストアー時代の面影を残す広い店内。土間の造りが温かい!)

生まれは遠州・浜松市。
この地に嫁いできてから、親戚の方がやられていた『中央ストアー』の手伝いを始め、その後に店を引き継がれたおばちゃん。

駄菓子を置き始めた理由をこう話してくださいました。

「この辺りも色々な店が増えてきて、賑やかになってきたからね。」と。

中々広い店内ですが、今では駄菓子がギッシリと置かれており、さながら宝石箱の様なカラフル仕様。

内原の子供達が、ここに来るのが楽しみで仕方ない!って事がよくわかりますね!
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(改めて思ふ。駄菓子カラーって本当に彩り豊かだよね〜。)
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(レジ付近にはイカ系・チョコ系がズラリ。やはりここもカラフル模様なり。)

ここ内原地区には、総合的・実践的で国内有数の活きた農業を学べる『日本農業実践学園』があります。

まだ開発が進む一昔前は、『中央ストアー』の近隣にも農地が広がり、農家さんの元で学生さんが研鑽に励まれていたそうです。

「京都や遠くは九州の方から、学校見学に来る方もいらっしゃいました。休みの日も学生さん達が買いに来てくれましたね。」

ほほう。
そうか!

各地からの出身者が買い物に来るから、名古屋ローカル系駄菓子筆頭・三ツ矢製菓㈱の『ビスくん』や、の『まんまるミルク』など、珍しき駄菓子も多く売られているのか!?

と思い、おばちゃんに確認したところ‥

「いやいや(笑)そういう事じゃなくて、問屋さんが持って来てくれるのよ。色々な駄菓子を(笑)」との事でした。
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(甘くないビスケット『ビスくん』。しっとり系の『まんまるミルク』。共に販売中)
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(『カメちゃんゲーム』『月給袋』など。カードくじ系もレジ前にて豊作中)

おばちゃんにお礼を告げ、買った駄菓子をバックに詰めている最中、目の前の横断歩道を列になって手を挙げて、皆で一緒に渡る集団下校の子供達の姿が見えてきました。

「宅地化も進み、昔が嘘のように子供達も増えました。みんなの元気な姿に、いつも元気をもらっています。」とおばちゃん。

総合食料品店らしく、飲料にアイスもあり、内原の子供達のパラダイスとも言える『中央ストアー』。
子供達とおばちゃんの相思相愛とも言える関係性が垣間見える一幕でした。

ワクチン摂取者も増え、一時期に比べて感染者数も激減したとはいえ、油断はできない昨今ですが、温かく優しいおばちゃんと、土間の柔らかい匂いに包まれた素敵なお店に、皆様も遊びに行かれてはいかがでしょうか?

『中央ストアー』アクセス
茨城県水戸市内原1639-2
JR常磐線『内原駅』徒歩15分
基本営業時間(不定休)は10:30~18:00まで
※コロナ禍の為要確認。