令和の世でも色褪せぬ商業・経済の中心だった江戸期に名づけらし「天下の台所」の称号。

今や関西のみならず西日本の行政・経済・文化・交通の中心にして、横浜市に次ぐ人口約270万人と、面積はその1/3ながら東京23区を凌駕する24の瞳もとい、24区の行政区を擁する大阪市の1区・阿倍野区。

ハイヒールモモコさんや陰陽師安倍晴明公の出身地であり、人を晴れ晴れとさせるという意味を持つ古語「晴るかす」を元ネタに名付けられた日の本一の高さを誇るビル・あべのハルカスの足元に広がる区域は、キタ(梅田)・ミナミ(難波・心斎橋)に次ぐ大阪市第三の繁華街として世を「晴るかす」し続ける人口約11万。
南河内・奈良からの玄関口として燦然と輝き続ける街。
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(区民憩いの桃ヶ池公園。下町は水辺の風景が良く映えるよね~)

市内主要部を縦に突っ走る地下鉄、こぬか雨ふる御堂筋~(線)で、新大阪駅から一本というアクセスの良さ!

御堂筋線・西田辺駅が最寄りステーション。
昭和町の子供〜お年寄り、皆に愛され続ける駄菓子屋「みきや」を紹介しますよYO
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(9時〜17時までが開店時間。店を閉める所だったおじちゃん。忝いッス!)

用事の無い日はOPENしてますYO~
でも営業時間は9時〜17時までだよ!って言うのは、昭和町の子供達(引率する親世代)皆が知ってる「みきや」の伝統です。

「と言っても、午前中は休みでもない限り子供達はほとんど来ないけどね(笑)」

と、大阪人らしくソフトな自虐ネタで笑いを提供してくれたおばちゃん。

「みきや」の名の由来であり、定年後に一緒に店に立つようになったおじちゃんと二人三脚で子供達のお出迎えをしております!

少なくなった駄菓子を素早く補充したり、子供達と親しげに話したり、機敏な動きで子供達をアシストするおじちゃん。
今日あった出来事などを子供達と話ながらも、同時に会計もこなしていくというミラクルな動きのおばちゃん。

ホンマにナイスカップル過ぎやで~!!
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(子供達の視線・動線を意識した優しい駄菓子配置。安いのは下に!の駄菓子屋法則)
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(遠足前の子供達が集団来店(笑)。『今日はスゴく売れて、あまり残ってない』と、おばちゃん談)

筆者が訪れたのは、「みきや」閉店間際のほぼ17時ジャスト付近。

店の前には、来店している子供の数とほぼ同数であろう、大量の自転車が置かれていて、「これは店内、子供達で溢れかえっているな(笑)」と遠目でも分かる位の繁盛ぶりでした。

「明日が遠足だから、子供達がホンマすごかったわ~。駄菓子、少なくなっちゃったけど、それでもいいのかい?写真映えしないやろ(笑)」

「みきや」の常連であり、関西の駄菓子屋巡りをしている友人の話をすると、閉店支度の手を少し緩め、温和な笑みを浮かべ夫婦御二人で話を聞かせてくれました。

かつては立派な看板があったけど、台風など災害で落ちてしまう心配を忌避して手書きの看板(これがまた趣があってGood)にした事、総合食料品店からスタート⇒駄菓子屋へとクラスチェンジした背景など、とても×2勉強になりました!!
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(クジ系・シール系も多し。ラーメン用のお湯は満員御例につき完売なり)
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(次は絶対食べたい!!と誓った天かす駄菓子屋めし系。絶対美味いに違いないよね)

玉子天かす=たこせんWith目玉焼き+天かすの強烈駄菓子屋めし・・・

超絶に食べたい気持ちをグッと抑えざるを得ない、5時の閉店のサイン。

閉店ラインにソワソワし始めるのは、おじちゃん・おばちゃんだけではなく、子供達や引率組の親御さんも同じ事。駄菓子を選ぶ動作もスピードアップしていました。

「もう今日は終わりだよ。また明日お願いね~。」

遅れてきた来店者も、おじちゃんが放つ「今日の日はSAYONARA。また逢う日まで~」の言葉に、うなだれながらも皆が納得して「バイバイ」していくその光景に感動しました。

昭和町の数世代の子供達に伝わる「『みきや』の閉店時間は5時也」という不文律の掟は、これからの世代にも伝わっていく事でしょう。

おばちゃん曰く。
「遠足前日ではなくもっと駄菓子が多くある日、子供達が少ない時間帯にまたいらっしゃい(笑)」との御言葉。
有難く受け取ると共に、再訪できる日を遠く東京下町の空から望んでおりまする。

皆さんも大阪下町が誇る温かな駄菓子屋「みきや」に、足を運んでみたらいかがでしょうか?

駄菓子屋「みきや」アクセス
大阪メトロ御堂筋線「西田辺駅」 徒歩7分
大阪府大阪市阿倍野区昭和町5-5-15