埼玉県川口市。

東京に隣接する立地と、母なる荒川の舟運に恵まれて、同市を全国的な工業都市へと押し上げた鋳物産業は市民の誇りなり!

市域のど真ん中を悠々流れる芝川沿いに広がっていた旧鳩ケ谷市を、まるで鋳物製法が如くその身に優しく溶かし込み(合併)、今なお増え続ける人口は県下NO2の約58万人(1位はさいたま市・約122万人)、2018年4月1日をもって中核市へと移行!!おめでとうございます。

子育てに優しく、若年層に人気があるが故に巻き起こった開発ラッシュにより、少なくなってしまった旧・日光御成街道の風情やキューポラ(溶接炉)の存在を、「キュポ・ラ」と言う名のシャレオツな駅前施設に託す温故知新な一面も兼ねそろえた街。
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(市内を走り抜け荒川へと注ぐ新芝川。市民の心のリバー・芝川の支流にあたる)
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(南平児童交通公園で自転車の練習した記憶がある人、挙手願います(笑)!)

今回は市内の県境(東京都足立区に隣接)エリアである朝日地区より。

少年少女時代に自転車の運転・交通マナーを学んだ市民も多いはずの「南平児童交通公園」前、赤・白・青の信号的色彩なガチャガチャが遠目でも良く目立つ、素敵なお店「樋口商店」です。
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(なんと見事なガチャガチャの配置!入りたくてウズウズしちゃでしょ!)

樋口商店の創業は1980年前後。

「創業?今(2019年現在)から36年~38年前の話なんだけど、いきなり言われても出てこないわね。どっちだったか?(笑)。目の前に公園があって、平日は子供達・休日は親子連れで賑わっていたから、最初から駄菓子屋の形でスタートしたのよ!」

と、樋口商店を切り盛りされる、とても温かでユーモアたっぷりのおばちゃん。

子供達だけではなく、かつての常連だった大人達からも慕われているのが良く分かります!

そして。
子供達の趣向の変化から、新芝川かとばかり思っていた川口市~足立区間の県境が実は違った事(かなり入り組んでいる)や、かつて凸凹がハンパなかった旧道、今は住宅と物流倉庫が共存する朝日地区の今昔まで、多岐に渡り教えて頂きました。

いや~勉強になったな!!!
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(遊び盛りは食べ盛り!公園で遊んで疲れたら駄菓子で栄養チャージ!)

ひっきりなしに訪れる子供達。
元気いっぱいの男の子達や、カラフルなオシャレ財布を誇らしく持ち歩く女の子達。

自転車の練習に来ていたのでしょうか?
中には、 ヘルメットを装着したままの姿でパパさんママさんと一緒に来店する子供の姿もありました。

お腹を空かした子供達は、駄菓子を食べてエナジーチャージ!

「これいくらだっけ?」と「今日はヤッターメン2ヶにしとく!」とか、代わる代わるおばちゃんと話しては、忙しなく外へかけ出ていきます。

ほのぼのしながらその光景に見入ってしまった筆者。

なんかいいな~。こういうのって・・・
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(ヤッター!めん・サッカースクラッチは子供達に大人気!当てまくれー!!)
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(色とりどりの駄菓子類にシール。TPOにあった子供達の楽園とはこういう事なり!)

「昔、よく来てくれた子がパパになって、自分の子供とね。自転車の練習途中に寄ってくれたりして。『パパもお前くらいの時には!etc・・・』って親子で仲良く話してたり。そんな(色々な)子供達の成長が見れるのはとっても嬉しいです。補助付きで乗ってた子がいつの間にか補助なしになってたり、ね(笑)」

親・先生以外に自分を見守ってくれる人がいる。自分をキチンと見ていてくれる人がいる。

子供達にとって、これ以上心強い存在っていないんじゃないですかね~?
おばちゃんを見ていて、そう思いました。
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(ブタメン・焼きそば系は最上級のグルメなり。品揃えも豊富!)

「こんにちは~。って、ありゃ~。大人の人が(笑)。まだやってる、よね?」

店内にいる見知らぬオッサン(筆者)の姿に一瞬たじろぎながらも、奥にいるおばちゃんの姿を見つけ、満面の笑顔でそう語り掛ける男の子。

その姿を今日一の笑顔で見つめながら、「体が元気な内は続けて行かなくちゃね(笑)。昔、ここら辺には駄菓子屋って沢山あったのよ。でも今は、うちと少し行ったところにもう1軒だけになっちゃった・・・。時代の流れって言えばそれまでだけど、なんだか・・・ねえ(笑)」と話してくれました。

おばちゃんに別れを告げ、樋口商店から駅へと向かう帰り道。

温かなおばちゃんを通し売買の基本・挨拶と言った初歩かつ重要な社会ルールを学べる駄菓子屋と、交通ルールを学べる交通公園が隣接している事の意義に改めて気付き、ほんわかとした温かい気持ちに包まれるのでした。

「樋口商店」アクセス
埼玉県川口市朝日6-21-15
南平児童交通公園前