東京都・江戸川区。

JRの駅名にもなっている葛西臨海公園、その景観美・水族館・観覧車に魅せられる人の数はもはや全国区レベル。

小松菜の発祥地としても、多くの河川・運河(江戸川・荒川・新旧中川など)が流れる肥沃なデルタ地帯としても名高く、殺人的な乗車率を誇る東西線・新宿線のラッシュ通勤もなんのその、子育てに優しい政策と街づくりが若年世代を刺激⇒人口増加の好循環を生み、23区内で平均年齢が41・4歳と最も若く、エネルギーに溢れる人口約68万人、隣は千葉県!な東京都最東部に位置する街。
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(区域を流れる新・旧中川。ブロンズ像がなぜか哀愁を誘う)

今回紹介するお店は、東京をくるっと1週する様に走る環七(かんなな)こと環状七号線の「松本弁天前」交差点を曲がってすぐの松本弁天通り商店街の中にあります。

まだ江戸川区が、いや東京全体が東洋初となる「平和の祭典」に向け急ピッチで世界の「TOKYO」へと変貌を遂げ始めていた昭和39年(1964年)に創業。
半世紀以上の歴史を有する管野商店です!
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(タバコの自販機と灰皿がセット。歴史の重みを感じる風格が素敵!)

元々は総合飲食店として開業した管野商店。
タバコや書籍の販売をスタートし、駄菓子を置き始め、徐々に商売の幅を広げて行ったそうです。

入り口付近に喫煙者のオアシスである灰皿が設置してありますが、タバコを吸っている大人達は入店して来そうな子供達の気配を確認すると、煙たがれない様に素早くサッと距離をつくっていたのが印象的でした。ナ~イス!!

筆者達が子供の頃、もう30有余年前の話にはなりますが、学校の教室内で先生方もタバコをガンガン吸ってた事を考えると時代の移り変わりを感じざるを得ませんね(笑)

では。
駄菓子が並ぶ店内に入ってみましょう!
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(駄菓子とシール類・駄玩具がキレイに陳列。子供達に取りやすく、見やすい!)
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(充実のラインナップを誇るお菓子に加え、雑誌も少年誌も置いてあるぞ!)

小さな子供達が手にしやすい様に、好みの駄菓子を自分達で探しやすい様に、低い位置に配置させる心意気が素敵です。

「今はスッカリ変わってしまいましたが開店当初、この辺りは畑や田んぼがまだまだあって、店の前の道も水路が走っていたんですよ!!その当時通ってた子供達の中には、お孫さん連れて来てくれる人もいて。時代の変わりは早いですね~😁」と話してくれたのは、今年(2019年現在)86歳になる、元気で温かいおばちゃん。

子供達の趣向の変化、この周辺の移り変わりなど、多岐に渡り色々と教えて頂きました。

お話を伺っている間も、次々に訪れる子供達(親子連れも)や大人の常連さんに対する御姿からも分かりましたが、おばちゃんはとってもご近所付き合いを大切にされています。

あいさつはもちろんの事、近況をソフトに伝え合う関係、「いいな~」と和みましたよ。本当に。
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(ボールにグライダーなどの玩具類に加え、縄跳びも置いているぞ~)

「こににちは~」

「はい。こんにちは。

まだ、ハッキリとしゃべれないであろう2歳位の女の子がお姉ちゃんとママに連れられ三人で入ってくる際にしたあどけない挨拶に、おばちゃんはその優しそうな顔をさらに破顔。

ナイスなスマイルで答えていたのが印象的でした。

「年々、昔から仲良くしてたご近所さんが病気したり、亡くなってしまったりが増えてきまして・・とても悲しい事なんですが、この子達(前述の母娘の事)の様に毎日の様に来てくれる人もいるのでまだ救われてますね。元気も沢山貰ってますし(笑)」との事ですが、それはきっとお互い様な気がします。

ご近所には、管野商店に、おばちゃんの存在に救われてる人が沢山いると思いますよ!!
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(うまい棒とこんにゃくゼリーの配置がカラフルな事×2)

「『じゃあね、また明日~』とか『また来ますね~』とか、お客さんから言われるのが一番うれしいですね。また会えると思うと張り合いも出ますし(笑)

店を出ようとする際に改めて気付いた、入り口付近に置かれたうまい棒+こんにゃくゼリーの色彩の見事さに目を奪われ、おばちゃんの言葉に心を奪われ・・

徐々に少なくなる、町の中で「また来るね~」と言える場所。

そうした貴重な場所を守っているのは、管野商店のおばちゃんが大切にされている「ご近所とのつながり」に他ならない気がしました。

「管野商店」アクセス
東京都江戸川区松本1-8-12