埼玉県川口市。

東京に隣接する立地と、母なる荒川の舟運に恵まれて、同市を全国的な工業都市へと押し上げた鋳物産業は市民の誇りなり!

市域のど真ん中を悠々流れる芝川沿いに広がっていた旧鳩ケ谷市を、まるで鋳物製法が如くその身に優しく溶かし込み(合併)、今なお増え続ける人口は県下NO2の約58万人(1位はさいたま市・約122万人)、2018年4月1日をもって中核市へと移行!!おめでとうございます。

子育てに優しく、若年層に人気があるが故に巻き起こった開発ラッシュにより、少なくなってしまった旧・日光御成街道の風情やキューポラ(溶接炉)の存在を、「キュポ・ラ」と言う名のシャレオツな駅前施設に託す温故知新な一面も兼ねそろえた街。
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(人馬が往来した旧・日光御成街道。今や車の往来はげし・・・)

今回紹介する駄菓子屋は、な・・・なんと創業、明治年間。

「嫁いで来てから55年・・って言うと、年がばれちゃうね(笑)。ずっとお店に立ち続けてるのよ!」と、歯切れのよいテンポで話してくれたおばちゃんは3代目!

旧・鳩ケ谷市内。
神々しい鳩ケ谷氷川神社の鳥居のすぐ傍にある駄菓子屋「こやま」です。
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(神々しい鳥居の赤と、ガチャの赤のコントラストが絶妙!いいよね~)

鳥居の赤とガチャガチャの赤のコントラストがとても素敵な「こやま」は、元々は玩具やプラモデルがメイン商材だったと言います。

「子供達に合わせてガチャガチャや駄菓子を置くようになって、この様な店になったの(笑)。食品を扱うから保健所が来たり(更新)、賞味期限も今うるさいでしょ。だからキツイ事もあるけど・・・ボケ防止にはなるわね(笑)」とユーモア満載のおばちゃんの話に思わず笑ってしまいました。

そして、笑うばかりではなく感嘆の声をあげる話も多々ありましたが、なかでも駄菓子の陳列の凄さ・キレイさには目を見張ってしまいました。スゲーんですよ。これが!
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(まるでプラモデルのピースをつないだかの様な幾何学な配置。すごい!)
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(古いのは前・新しいのは後ろに配置。全てを熟知してなければ出来ぬ芸当!)

昔プラモデルを多く扱っていたからなのでしょうか?
ピースを1個1個つないだかの様に、キッチリ!とそしてビシッ!と色彩豊かに配置される芸術的な駄菓子置き場は一見の価値ありです。

「すごく揺れたけど、東日本大震災の時は、1個も駄菓子落ちなかった(笑)。性格的にもキチっと並べたいのよね(笑)」

おばちゃんは、頻りに感心している筆者に対し、少しはにかむ様な表情で話してくれました。
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(プラモデル・エアガン類もあるぞ!パパ達はこっちに目がくぎ付け?)

「あ~、ダメダメ。それはダメ。手で握っちゃったら・・・」

筆者との会話中にママと一緒と来店していた小さい女の子が、駄菓子を握りしめてしまったのをみて、おばちゃんは即注意。
ママからの説明を受け女の子も納得して「ごめんなさい」と言ってから、自分の買い物カゴにその駄菓子を入れていました。う~ん。素直で良い子や~。

「最初は誰も悪い事と良い事の区別つかないからね。言うべきことは言うようにしてるの。怒る時も怒る(笑)。でもね、ここら辺の、うちに買いに来る子供達はみんな素直でイイ子よ~。」

愛あるが故に人は人を叱れる・・・

筆者も人の親になり、初めて分かった教訓。
おばちゃんの愛情あふれる叱りっぷりに、改めて駄菓子屋の持つ懐かしさだけではない魅力に感動しました。
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(目を上に向ければ、駄玩具が君のハートを鷲掴み!すごい豊富!)

無数のバス路線にJR京浜東北線。
埼玉高速鉄道は地下鉄南北線に直通で都心へ一直線!
便利になったが故のさらなる発展(開発)の影で、少なくなってしまった川口の駄菓子屋事情。

「少し離れた所から自転車で来る子達や、休みの日に子供と一緒に来て『おばちゃんに昔よく怒られた(笑)』なんて話す子(パパの事)もいて。みんな、近所に駄菓子屋が無くなっちゃったからね~。続けていくしかないでしょ、さっきも言ったけどボケ予防にもなるし(笑)」

明るく、そう話すおばちゃんの目は子供達への愛情に溢れていたのでした!

皆さんも、鳩ケ谷氷川神社の鳥居の脇にあるインスタ映えする素敵な駄菓子屋「こやま」に遊びに行ってみてはいかがでしょうか?

「駄菓子屋こやま」アクセス
埼玉高速鉄道「鳩ケ谷」駅 徒歩5分
埼玉県川口市鳩ケ谷本町1-1-21