静岡県・熱海市。

南紀白浜温泉(和歌山県)・別府温泉(大分県)と共に日本三大温泉に数えられる、伊豆半島の東端に位置する熱海温泉のかつての名は「阿多美(あたみ)」。
それが、海から熱い湯が沸いているという事から「熱海」の町へとクラスチェンジ。
Oh~シャレオツ!!

かの徳川家康公も来湯したと言われる永き伝統と、相模湾を臨む風光明媚な地形・過ごし易い気候が奇跡的にベストMixされ、「東京の奥座敷」とも「東洋のリビエラ」とも呼ばれ国内外の観光客を魅せ続ける人口約3万7千人、実は筆者がプチ移住してみたい!と切に願い続けている国際観光都市。
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(どこか南国チックながら、和の精神はガッツリ健在!!)
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(青い空・海をバックに、お宮にローリングソバットをかます寛一。金色夜叉より~)

今回はその熱海・昭和町で半世紀以上の歴史を持ち、多種な駄菓子・飲料などは言うに及ばず、大人に懐かしく子供に斬新なレトロゲームの宝庫!!

代々の熱海っ子達に愛され続けているのはもちろんの事、国内外の観光客からも脚光を浴びる素敵なお店「和田たばこ店」をご紹介します。
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(この佇まいがCOOLだよね~!!あ・・タバコとかけた訳じゃないYO!)

元々は、タバコや飲料などを扱う総合食料品店だった「和田たばこ店」。

2代目(現おばちゃん・おじちゃん)の時代にはいり、徐々に駄菓子・菓子などの量も増えていき、今のスタイルに!

かつては店のやりくりをおばちゃんがメインでやられ、おじちゃんはゲーム機をレンタル・メンテナンスする会社を営んでおられました

新婚旅行のメッカにして、社員旅行のメッカ!
バブル期前後の熱海旋風、それは猛烈にゴイスーな勢いで、周辺にある多くの旅館・ホテルのゲームエリアにはおじちゃん経由のレトロゲーム達が大活躍していたそうです。

時は流れ・・・

今や「熱海マジック」と囁かれる程のV字回復を果たした熱き海の都の観光事情ですが、バブル崩壊からの不景気突入により、多くの旅館・ホテルが廃業に追い込まれたのは周知の事実。

その際、行き場と役目を同時に終えてしまったかに見えたレトロゲーム達に、「第2の人生」の場を提供したのがほかならぬ、貸元であった「和田たばこ店」だったのです!

う~・・・素敵すぎて涙が頬を伝わりそうやん・・

はい!もちろん。
店内では、現役当時と何ら変わらぬ、活き活きと輝くゲーム達の姿を見ることができます。
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(手書きの注意書きにも、温かな気持ちと配慮でいっぱい!)
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(ソフトクリームもあるのか・・・とにかく、すっごく楽しいぞ!)

レトロゲーム達への優しさと同様の視線は、毎日通ってくれる子供達や常連さん、そして筆者の様な好事家や国内外の観光客(家族連れ)にも向けられているんですよね!

「駄菓子屋に 来た時くらいは こんにちは」

入り口付近に張られた紙にそう書かれていて、ほんわか~とそれを眺めていると、「こんにちは!を言わないで入って来たら消費税とります(笑)。言ったらサービスしてます(笑)」と、筆者とさほど年の変わらぬ3代目。

あ~、よかったぁ!「こんにちは」と大きい声で言いながら入店しといて(笑)
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(みてこの凄まじき駄菓子の数々を!子供達の選ぶ目も真剣そのもの!)

筆者が訪れたのは休日という事もあって地元っ子達の他に、パンフレットを片手(ここは熱海市発行の日本語・英語のガイドブックにも載っているんだぞ!)に、「ここだここだ!!」と、子供以上に目を輝かせるお父さんを先頭に、店に現れる家族連れの観光客も多かったです。

ちなみに筆者が出会った家族連れは、例外なく「こんにちは~」と言って入店していたので消費税分サービス受けてましたね(笑)


「実はここ、全体として撮るならOKしているんですが、原則として写真撮影禁止なんですよ。あ・・いいですよ、撮って!」

店内に張られた「撮影禁止」の紙をチラッとみた筆者に気付いて3代目はすかさずフォロー。ありがたや!

「記録より記憶に残る駄菓子屋でありたいですしね。あれ?どんなところだったっけ?って思い出せなくなったら、また遊びに来て温泉に入って(笑)。そういう店でありたいですね!」

3代目とかなり話し込みましたが、この言葉がとても印象に残りましたね。いいわ~。
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(国盗合戦は良くやったなぁ・・・今やどの国がどの大名ってほぼ言えるZ!)

昼食で一時席を外した3代目と入れ替わりで、おばちゃん(2代目)が出て来てくれ、この辺の移り変わり、近隣の駄菓子屋情報、子供達の趣向の変化など、色々と教えてくれました。

また、外で休憩していたおじちゃんからも駄菓子屋・レンタル業者ならでは蘊蓄やおもしろ話に裏話を沢山教わり、本当に勉強になりました。面白かったですし!
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(多くの芸能人が取材に訪れてきた証!みんな童心に還ったんだろうなぁ・・)

「あいさつの大切さを知らず知らずここで教わってたんだなぁ・・・ありがとうね。」

就職・進学で町を離れたかつての小さな常連さん達が、里帰りや近くに寄ったからと「和田たばこ店」に来てくれたり、上記の感謝の言葉を口々に言ってくれるそうです。

「そんな時かな。駄菓子屋をやっていて本当に良かった!と思います。逆にこちらが皆に感謝してる位なのに・・・」
そう言って笑うおばちゃんの言葉に「和田たばこ店」の温かさがギューと詰まっている気がしました。

ジージー。ピピピ・・

店内のレトロゲーム達がまるで「ボク達もおじちゃん・おばちゃんと3代目、そして大切に扱ってくれるお客さん達に感謝してるYO!」と言っているか如く、優しき機械音を奏で始めました。

皆さんも熱い海の都の「和田たばこ店」へ、人間とレトロゲームの温かみを味わいに行かれてみてはいかがでしょうか?

「和田たばこ店」アクセス
静岡県熱海市昭和町4-27




※和田たばこ店には、大人向けのゲームやジュークBOXなど店内に入りきらなかった機体を置く別館もあるぞ!詳細は自分の足でチェックしてみてくれよな!
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