東京都台東区。

鐘は上野か桜に蓮に文化の花もさき競う、23区内最小の区域に残る江戸情緒はトップクラス。

雷門をくぐり抜け、目指すは仲見世(日本最古の商店街)浅草寺(東京最古の寺)。花やしき(日本最古の遊園地)へは地下鉄銀座線(日本最古の地下鉄。浅草~上野間)でアクセスOK!

上野の山に咲く花と国立博物館群が神々しい、区の中心ターミナル「上野駅」は、今なお多くの「オイラ」達の心の駅として燦然と輝き続け、忍ぶも忍ばざるも区民約18万7千人、悠久の歴史と隅田の流れに洗われた人情と文化が国内外の人々を魅了し続ける激シブな下町。
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 (浅草生まれの筆者にとって「花やしき」はオイラの心の遊園だ~状態)
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 (町から街に変わった「千束通り」が、今回の物語の舞台)

今回紹介する駄菓子屋は、「千束通り商店街」の中間にある「玉屋菓子店」です。

せ・・千束!!!
って思った人、鋭いですね~。
そうそう!あの超人気漫画「こちら葛飾区亀有交番前派出所」の主人公・両津勘吉 の出身地(佃煮屋の息子)設定のあの千束ですYo!

両さんが生まれ育った時代に比べ、浅草周辺もマンションが乱立し、町⇒街へと変わった感は否めませんが、伝統を愛でる下町気質はバッチリ健在です。
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 (お菓子 玉屋・・・ その看板を見るだけで吸い込まれそうになるね!)

「玉屋菓子店」の創業は、戦火の爪痕(特に東京大空襲)残る戦後すぐの頃。

元々は浅草の由緒ある御菓子屋。
10年ほど前(2016年現在)に、御菓子+駄菓子屋としてリニューアル!させたのは、2代目であるおばちゃん。

見渡す限り(360°)を豊富な駄菓子が囲み、量り売り時代からのケースもきれいに保存されている店内は圧巻!まさに駄菓子のパノラマワールド!

見てるだけでも胸がスパークしてくるね!
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 (見渡す限りの駄菓子!これは外国人が目を丸くするのも頷ける!)
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(まさにパノラマ。360°を駄菓子に囲まれ、興奮しまくり!)

おばちゃんから昔の浅草事情や、この周辺の移り変わり、流行りの駄菓子など、種々の話を聞いている最中、店内に「こんにちは~」と言いながら入ってきた女の子2人組。

「あらあら、今日も来てくれたのね。」と、笑顔で小さな常連さんを迎えるおばちゃん。
慣れた手つきでカゴ(駄菓子を入れる)を手に持ちつつ、「チラッ」と見知らぬ大人である筆者を一瞥。
すぐに子供らしい人懐っこい笑顔に戻り、楽しそうに駄菓子を選んでいました。


自分が主役になれる居場所で。自分の事を知ってくれているおばちゃんがいて。

隣近所との関係が希薄になりつつある現代日本(とは言っても、下町は健在)において、「玉屋菓子店」の様な駄菓子屋は子供達にとっても地域にとっても貴重な存在です。
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 (ハカリも大切にされている!でも手で触るのはご法度だぞ!)
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(大切に使われる量り売り時代のケース。素敵だなぁ・・・)

一大観光スポット・浅草に訪れる国内外の観光客達。
「玉屋菓子店」にも、子連れの外国のお客さんが訪れる事もあるのだとか。

「目をパチパチ輝かせながら、駄菓子や店内を見まわしてました。お会計も安くてビックリしたみたい(笑)。お子さんの楽しそうな顔が忘れられませんね!」

そう言いながら優しく微笑むおばちゃん。
観光客達は駄菓子以上に、何とも言えないぬくもり・優しさがあふれる「玉屋菓子店」そのものに魅了されたのでしょう!

皆さんも「玉屋菓子店」の駄菓子を旅のお供に、おばちゃんとふれ合う一時を旅の思い出に。
「玉屋菓子店」に訪れてみてはいかがでしょうか!

「玉屋菓子店」アクセス
つくばエクスプレス「浅草駅」 徒歩8分
東京メトロ日比谷線「入谷駅」 徒歩5分
東京都台東区浅草5‐17‐10