東京都豊島区。

神奈川の一部+東京+埼玉がまだ「武蔵国」と呼ばれていた時代、23区部のかなり広大な面積を占めていた由緒正しき豊島郡。
その名跡を引き継いだ区域をガッツリ走るチンチン電車(都電荒川線。大塚が中心)、「おばあちゃんの原宿」こと巣鴨、ソメイヨシノと六義園で有名な駒込や高級住宅街・目白など。
個性溢れる街並みが副都心・池袋を中心にまとまる人口約30万、ハイソ感と下町人情感を併せ持つサンシャイン・ブギな街。
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(チンチン電車(都電)とJRがナイス共存する大塚駅前の光景)

今回は、その豊島区のチンチン電車が日常風景に溶け込む町・大塚で、半世紀以上の歴史を有する由緒ある駄菓子屋「網谷商店」をご紹介します!

それにしても、「タバコ」と大きく書かれたグリーンテントがよく目立つ!!!
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(南大塚公園より。木の緑とテントの緑とのコントラストが激シブ!)
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(カラーボール(大)がお出迎え!アイスもいい感じ!!)

公園の目の前という、ホッと息をつける好立地に店を構える「網谷商店」には、遊びに一区切りつけた元気いっぱいの子供達(冬でもTシャツ短パン姿の少年を確認!)や親子連れ、「いつもの!」と言いながらタバコを買いに来るご近所さんなど、老若男女が代わる代わる訪れます。

ゆっくりする間もなく、皆に優しく対応する初代より数えて三代目に当たるおばちゃん。
おじちゃんと二人三脚で、永きに渡り大塚周辺の町並みから子供達の移り変わりを見つめ続けてきました。
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(夏場にアイスは鉄板!駄菓子に駄玩具何でもござれ!)

「一昔前は、こんなもんじゃなかった。放課後ともなれば子供たちが次から次へと。若かったから平気だったんでしょうね、今やれって言われたら・・・ねぇ(笑)」と、子供の絶対数が今より断然多かった、後に「激動の時代」と呼ばれし昭和を懐かしむ様に話してくれたおばちゃん。

とは言え、「子供は風の子元気な子」は、古今を問わず共通事項。
子供達のあまりあるパワーと食欲を相手にするのは、傍から見るより大変な事だったでしょう……
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(数人入ればいっぱいの店内。目と目を合わせたやり取りこそ大事!)
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 (ポスターがいい感じ!常盤貴子に原千晶か?・・・懐いYO)

「子供達にはいつも元気をもらってます(笑)。やめないで!って言ってくれる子もいてね・・・そういう子達の為にも元気な内は続けていきたいですね。」と、おばちゃんがしみじみ話す傍から、元気いっぱいな子供の一群が来店。

「おばちゃん~。これとこれ買ったら幾ら??」と、少し甘えがかった声で手にした駄菓子をおばちゃんに差し出す男の子と、それをニッコリ笑顔で受けとめながら、「昔通ってくれた子が、お祭りの時とかに顔を出してくれる事もあります。この子達もそうなるかしら(笑)」と筆者に話してくれたおばちゃん。
何て温かいんだろう・・・・

チンチン電車が走る町・大塚の駄菓子屋「網谷商店」では、おばちゃん・おじちゃんと、大塚で育った子供達・ご近所さん達が一緒になって紡ぎ出してきた「想い出達」が、優しい温もりとなって、溢れんばかりに店内を覆っていたのでした!

「網谷商店」アクセス。
東京メトロ丸の内線「新大塚」駅 徒歩3分
JR山手線・都電荒川線「大塚」駅 徒歩5分
東京都豊島区南大塚2-25-26