神奈川県足柄下郡・湯河原町。

都心からのアクセス良好で相模湾にチョコンと突き出す真鶴半島・温泉街湯河原を侮る勿れ、森あり海あり磯遊びありと、世代を問わず家族連れから孤高な釣り人までをも完璧に癒す、スライムべホマズンのような町。

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 (曇り空がよく映える。これぞ良港の証)

今回はその真鶴(住所的には湯河原ですが地理上、真鶴にて)の癒し釣りSPOT福浦港そばで40年以上営業を続ける駄菓子屋「露木菓子店」を御紹介します。

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 (福浦港より徒歩30秒。地元住民・釣り人問わず憩いの場)

市街地から風情のあるカントリーロードを下っていくと、福浦の港が眼前に開けてきます。
耳を澄ませば穏やかな潮騒が聞こえてくる、「露木菓子店」はそんな癒しSPOTにありました。

筆者が訪れた時、ちょうど大きなバケツを持った釣り人が「今日は全然ダメ・・・じゃ、おばちゃん戻るわぁ・・」と言いながら店を出ていくところでした。そして釣り人は、as soon as小走り→まるで流水の如き動きで釣り場へと直行。
思わず健闘を祈りたくなる釣り人でしたね。

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 (豊富なガチャガチャ。こいつはスゲー)

「露木菓子店」には地元の子供達の他に前述のような釣り人も多く訪れます。

フィッシャーマン達は小腹がすいたら駄菓子やジュースを買いに行き、おばちゃんとのんびり話をして、イライラ解消→活力バリバリでまた海に戻っていきます。
イリコか・シラスか・カルボーンかって位、おばちゃんとする会話はカルシウム満点なのでしょう・・・・
釣り人にも重用され愛されるのも頷けます。

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 (釣り人には心強き品々。食料品も並ぶ店先)
      
来店時、おばちゃんは筆者の事を釣り人だと思っていたようですが、東京から駄菓子屋を探しに来た旨を伝えると驚きと感嘆混じった顔で筆者を招き入れ、色々と話を聞かせてくれました。

豊かな自然と人間との調和も今は遠い昔の事。
大店法と車社会の波は、穏やかな相模湾の波とは別次元で真鶴の町を飲み込みつつあります。

おばちゃん曰く、子供の減少も顕著で学校の統廃合や廃業する個人商店もすごく多いとの事。寂しい限りです。

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 (穏やかな相模湾。ゆっくりのんびりの旅にはオススメ)

しかし、おばちゃんはこうも言ってくれました。
「この辺の子はもちろん、釣りやる人が子供連れてきてくれたり、近所の人が盆暮れにお孫さん連れて来てくれたりして。きてくれた子供達みんなに駄菓子屋の思い出を残してやりたいねぇ。」

町が姿を変えていっても、おばちゃんの温かさはみんなの心の中で「カルシウム」として残り続けていくでしょう。

「今度釣りに来てよ」と見送ってくれたおばちゃん。真鶴で一番癒しをくれるのは海でも山でもなく、人の優しさなのかも知れません。

とにかく、釣り人。今のうちにHURRY UP

「露木菓子店」アクセス
JR東海道線「真鶴駅」より徒歩7分
真鶴ブルーライン「福浦」出口すぐ
神奈川県足柄下郡湯河原町福浦478


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